「当団体を設立して約3ヶ月が経ち、MBAに関する問い合わせメールも少しずつ増えてくるようになりました。今回はそのなかでも良くある質問の「MBAの認証」についてご紹介したいと思います。
MBAの認証には大きく分けて3つの形態があり、「国際認証」、「国家的認証」、「団体認証」の*3つとなります。
「国際認証」というのはAACSBやAMBAなどの国際的なMBA認定機関が評価、認定しているMBAになります。
「国家的認証」というのはその国ごとの教育審査機関がMBAを認定しているもので、例えばイギリスですとQAAという国内における高等教育の品質評価や管理を担う独立機関がMBAのカリキュラムと品質を保証しています。
「団体認証」についてはその定義は曖昧ですが、いわゆる外部機関が認証していないMBAの総称となります。例えば研修機関が独自に認定するMBAであったり、また企業などでもMBAを謳ってプログラムを展開している例もあります。
※さらに教育機関自体への認証と教育プログラムへの認証に分けられます。
日本のMBAの場合、文部科学省やその外郭団体等がMBAの評価や認定を行ってはおりませんので、日本の「国家的認証」というものはありえません。そのため国内の研修機関でMBAを取得する場合は、受講者自らがセミナーなどでそのMBAがどの認証形態のMBAであるのかを確認する必要があります。現在、日本全体でMBAが取得できると謳っているスクールは19校(当法人調べ。2019年7月現在)ありますが、そのうち12校は「国際認証」と「国家的認証」のない「団体認証」MBAです。
では、「団体認証」MBAを取得した場合に考えられるリスクとはなんでしょうか?
「団体認証」MBAの場合、まずそのプログラムで学ぶ知識そのものが果たしてMBAと呼べるものなのか、という根本的な問題があります。その団体しかMBAとして認証していないということは、仮にその団体が廃校もしくは廃業するとMBAの価値が保証できないことになってしまいます。また海外企業への転職を考える場合、MBAに対する理解はおおむね日本より進んでいるため、インタビュー等では注意が必要かもしれません。MBAを取得していれば、「なぜMBAを取得したのか?」の質問の次に「なぜその研修機関を選んだのか?」と問われることでしょう。この際「団体認証」MBAの場合はその団体のバックグラウンドとその団体が定義するMBAについての説明を都度行うことが必要となります。これは「国際認証」や「国家的認証」のMBAには必要のないプロセスです。
MBAを検討される方のご相談は当法人でもよくお受けしますが、認証の話になると大半の方が知らないケースが多いので、今後MBAをご検討される方に少しでもご参考としていただければ幸いです。
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